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2018年3月23日 (金)

グランマからの手紙

「グランマからの手紙」は2011年の震災の年に私の出版社から刊行した池澤ショーエンバウム直美さんの本です。池澤さんは日本とアメリカのふたつの国を拠点に、1年の半分を海外で暮らしています。長年キャリアカウンセラーとして活躍されると共に、ギリシャ料理を始めとして世界の料理の研究家です。まさにグローバルという言葉がピッタリの人といえます。

 この本はギリシャやトルコなど12ヵ国を旅して、その先々で生きる人、物との交流を孫に宛てた手紙の形で書かれています。各国のユニークな料理も紹介されていて、心あたたまる本です。

 東京の街を歩いていて外国人とあわない日はまずありません。グローバル化もすっかり浸透しているようです。ところが、ヨーロッパやアメリカでは移民や難民を排除する問題が起こっています。日本もこれから先どうなるか分かりません。そんなことを考えたとき、この本に書かれた言葉を思い出したのです。

 

 私には苦手なものがたくさんあります。中でも一番苦手なのは、思い込みと偏見です。男だからこうしなければいけない、女だからこうしてはいけない、日本人はこうで、アメリカ人はこう。そうした考え方に出会うたびに、私は何だか息苦しくなります。たくさんのザウたちと、彼らを育むお父さん、お母さんたちには、そうした思い込みや偏見から自由になってほしいのです。(あとがきより)

 

 ザウとは池澤さんが手紙を書いた孫のことです。私たちが人と接するとき、思い込みや偏見を持たないでいること。そうすることが真のグローバル化に繋がると、「グランマからの手紙」は語っています。今こそ多くの人に読んでもらいたい本です。

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