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2018年7月 5日 (木)

自費出版のすすめ

 自費出版というと今は「自分史」のことと思われるほどになっています。高齢化になって、お金と時間がある人を対象として、自分史を書いてもらうのです。

 以前はそれなりの社会的地位のある人が、自分の経歴を振り返って自叙伝を書くのが一般的でした。それが最近では普通の人が自らの人生を語ることが多くなりました。その人の人生はその人だけのものですから、人は一生に一冊は本を書けるといいますので、不思議なことではありませんが。
 しかし、そんなに文章を書くのが好きな人がいるでしょうか。私たちが学生の頃、文芸部で同人誌をつくり、書いていたのは一握りの者でした。書くことは苦手という人が多かったと思います。ところが書くことが苦にならない、かえって楽しいという人が増えている気がします。
 それはパソコンを手にして、ブログやツイッターを書くのが自然になったからではないでしょうか。今日の出来事を写真入りで語り、公開される人。積極的に社会へ自分の考えや思いを発言する人。こういう人たちが、自分の文体で書くようになり、いつしか自分史への道を歩んでいるのかもしれません。
 日常を記録することに慣れれば、膨らませて自伝とすることも容易です。家族や知人に本として残すことも意義あることでしょう。ブログに毎日載せていた写真を写真集として纏めることもいいでしょう。こうしてパソコンの世界を飛び出して主役になっていく。最近の自費出版ブームは、こんなところにあるのかもしれません。
 

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